住宅建築の図面byポラリス

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家づく りの図面の基礎知識
建 物を建てる際には、今まで見たこともないさまざまな図面が必要になってきます。
図面をつくる大きな目的は3つあります。

図面の目的①
工事請負契約など、注文者と請負者の間で相互の食い違いがないようにするためです。
な ぜなら、住宅というのは、家電製品や自動車のように最初から決まった形や、これしかできないといった仕様があるのではなく、賃貸系住宅以外は、どんな大規 模分譲宅地でも、すべての住宅の間取り、使っている材料が違うように、住宅はすべてオーダー品だからです。

図面の目的②
住宅を建てる際には建築確認が必要ですが、申請のための図面は建築確認に必要なことしか記載されていません。その申請手続きのための図面です。

図面の目的③
どのような工事をしなければならないかを工事現場に伝達するためです 。

下の表は、それぞれの場面で必要な図面を例示しています。
住宅会社によっては、このすべてを提出しない場合がありますが、一番大切 なことは自分の要求やオーダーがどんな図面であれ、図面に記載されていることです。

・◎作成される ×作成されない場 合が多い △バラツキがある □特殊な場合のみ作成 ■必要に応じて作成 重 要図面
・図面名称に記載している【  】内は、書類・資料関係です。

図 面名称 契約時 実施設計図   重要図面  備  考
住宅メーカー  工務店  設計事務所 住宅メーカー  工務店  設計事務所
意 匠図 一 般図 【敷地調査報告書】 × ×  
特 記仕様書 × × × × ※1
設 計概要書 ※2
仕 上表  
配 置図    
平 面図   各階
屋 根伏図 × × × ×   ※3
立 面図    
断 面図    
詳 細図 矩 計図 × ×  
平 面詳細図 × × 各階
展 開図 × ×    
天 井伏図 × × × ×   ※3
建 具リスト × × ×   ※4
階 段詳細図 × × ×    
部 分詳細図 × × ×  
家 具図 × ×    
構 造図 【地 盤調査報告書】 ※5 ※5 ※5  
基 礎伏図 × ×  
1 階床伏図 × × 土台伏図
各 階床伏図 × × 各階梁伏図
小 屋伏図 × ×  
軸 組図 × × ×  
基 礎詳細図 × ×  
構 造基準図 × × × 構造納まり図
金 物位置図 × × ×  
金 物リスト × × ×  
【壁 量計算書】 × ×  
【構 造計算書】 × × ※6 ※6 ※6 ※6  
設 備図 外 部給排水図   ※7
設 備位置図 ×    
照 明器具リスト × × ×    
電 気配線図 × × × ×   ※3
給 排水配管図 × × × ×   ※3
ガ ス配管図 × × × ×   ※3
そ の他 住 設機器図 × ×    
外 構図    
図 面名称 住宅メーカー  工務店  設計事務所 住宅メーカー  工務店  設計事務所   重要図面  備  考
契 約時 実 施設計図

注)
・◎作成される ×作成されない場合が多い △バラツキがある □特殊な場合のみ作成 ■必要に応じて作成 重要図面
・図面名称に記載している【  】内は、書類・資料関係です。
・建築条件付き宅地の場合の実施図面は、確認申請用の図面程度しか用意されない場合が多い。
               (配置図・平面図・立面図・断面図の縮尺1/100程度の図面)
・※1 住宅金融公庫の仕様書を準用する場合が多い。
・※2 設計概要書は仕上表と併記する場合が多いです。
・※3 作成されない場合が多い。
・※4 平面詳細図に仕様を記載し作成されない場合が多い。
・※5 更地の場合は工事請負契約前に実施。建替え等既存建物がある場合は建物解体後実施。
・※6 3階建ては必須。2階建ては行わない場合が多い。(2階建てでも構造計算を行う事をお勧めします。)
・※7 配置図 若しくは 設備位置図に併記される場合があります。



 図面の記載内容


  1,【敷地調査報告書】

住宅のプランを計画する前に、敷地の状況・条件を調査しプラン・見積り作成の基本となる資料です。
また、その調査内容を建築主に報告するため に資料が作成されます。

調査内容 現地調査 ・方位・敷地境界線・敷地形状・敷地面積・レベル・道路との関係・道路の幅・隣地との関係
・隣地建物及び窓の位置・給排水及びガス引込 み状況・電気引込み状況などを調査
  役所調査 ・用途地域・その他地域地区・申請の流れなどを調査

  2,特記仕様書

各工事毎の施工上の注意点や建物に使用される各材料(特に下地材等)の仕様・グレード・品質の程度 
及び 図面に 表現し難い内容を言葉で表した図面。

一般的な住宅の場合は作成されず、住宅金融公庫の仕様書(公庫の各支店・銀 行などで販売されています。
但し販売してい ない銀行窓口もあります。)を準用する場合が多く、
住宅メーカーの場合は、社内資料としてマニュアルが用意されていますが建築主には 提出されない。

各材料の仕様・グレード・品質の程度は大変重要な項目です。
特記仕様書が作成されない場合は、必ずその他の図面に明記してもらいましょ う。

木造住宅工事仕様書 2007年改訂 (2007)

枠組壁工法住宅工事仕様書(解説付) 平成19年 改訂版 (2007)

  3,設計概要書

住宅の所在地・敷地面積・敷地条件・住宅の工法・階数・延べ床面積・建築面積・基礎形式・構造材 の仕様・
断熱性能のレベル・防火性能のレベル等各性能のグレードなど、住宅の概要を言葉で表した図面。

仕上表 若しくは配置図などと兼用で作成される場合があります。


  4,仕上表

住宅の外部廻り 及び 内部に使用される仕上材の名称・品番を言葉で表した図面。


  5,配置図

配置図詳細と実例

敷地に対して住宅の配置を表した図面。1階の平面図と兼用に作成される場合が多いです。


  6,平面図

平面図詳細と実例

床面より1.2m程度の高さで、水平面を切断して見下ろした図面。

縮尺1/100で、部屋の配置や広さ・動線・使い勝手・建具の開き勝手などの建物の平面的概要を表した図面です。


  7,屋根伏図

住宅の上空から見下ろして、屋根の形状を表した図面です。

屋根形状が複雑な場合や屋上を利用する場合に作成されますが、一般的な住宅では作成されない場合が多いです。


  8,立面図

立面図詳細と実例

東西南北の4方向から見た住宅の姿図。

縮尺1/100で、建物の立面的形状・バランス・窓の位置や雨戸・面格子など、住宅の立面的概要を表した図面。


  9,断面図

断面図詳細と実例

住宅を地面に対して垂直に切断して見た姿図。

縮尺1/100で、住宅の高さ形状・床高・天井高・軒高など、住宅レベルの概要を表した図面。


10,矩計図(かなばかりず)

矩計図詳細と実例

住宅の高さ関係の納まりを表した詳細図面。

縮尺1/30若しくは1/50で、基礎・床組み・小屋組み・バルコニー・建具・軒先などの寸法・納まり・仕様を表した重要な図面。

住宅メーカーは予め商品毎に標準矩計図を作成し運用しています。


11,平面詳細図

平面図を縮尺1/50で細かく表した詳細図面で、構造材・建具・住設機器などの位置や寸法・納まり・仕様を表した重要な図面。


12,展開図

展開図詳細と実例

部屋の中央部から壁面を見た姿図。

縮尺1/50で、部屋の空間形状・仕上・建具の位置と大きさなどを表した詳細図面。


13,天井伏図

床面より1.2m程度の高さで、水平面を切断して天井面を見上げた姿図。

縮尺1/100で天井の形状・仕上を表した図面で、一般的な住宅の場合は作成されない場合が多いです。


14,建具リスト

外部建具及び室内建具の形状・サイズ・仕様などを表した図面。

建具の姿図は縮尺1/50で、展開図を作成する場合 は建具リストを省略し、
平面詳細図に形状・サイズ・仕様・ガラスの種別を明記する場合が多いです。

住宅メーカーでは、予め標準建具の図面が用意され運用して います。


15,階段詳細図

階段部分の形状・寸法・納め・仕様を表した詳細図面。

縮尺1/30で、特殊な階段の場合には作成されますが、一般的な階段は省略されている場合があります。

住宅メーカーでは予め標準の階段詳細図が作成されていますが、建築主には提出されない。


16,部分詳細図

矩計図や平面詳細などで表現できない部分の納まりを表した詳細図面。

縮尺1/5~1/30で、特殊な場合を除き作成されません。

住宅メーカーは予め標準納まり図が作成されていますが建築主には提出されません。


17,家具図

カ ウンター・収納ボックスなど造り付けの家具(既製品以外の家具)を設ける場合に作成される図面で、

家具の形状・サイズ・仕様が明記さ れた図面。


18,【地盤調査報告書】

地盤の強さを調査し建築主に報告する書類。

地盤の強度により基礎補強・地盤改良が必要で、住宅の耐震性・耐久性の角度から大変重要な資料です。


19,基礎伏図

基礎伏図詳細と実例

住宅の基礎を平面的に表した構造図面。

縮尺1/100で基礎の平面形状・基礎の連結状況・アンカーボルト位置・埋め込みホールダウン金物位置・
メンテナンス用の人通口の位 置・防湿対策などが明記され大変重要な図面です。


20,1階床伏図(土台伏図)

床伏図詳細と実例

1 階の床組み・土台・柱を平面的に表した構造図面。

土台・大引・床束・柱などの配置・寸法・継ぎ手位置・樹種や耐力壁の種別などを表した大変重要な図面です。

金物位置図が作成されない場合は、この図面に金物の配置と種別が記入される。


21,各階床伏図(梁伏図)

梁伏図とも言い、各階床の骨組みを平面的に表した構造図面。

梁・ 柱などの配置・寸法・継ぎ手位置・樹種や耐力壁の配置などを表した大変重要な図面です。

金物位置図が作成されない場合は、この図面に金物の配置と種別が記入されます。


22,小屋伏図

小屋組みを平面的に表した構造図面。

小屋梁・小屋束・母屋・棟木・垂木などの配置・寸法・継ぎ手位置・樹種などを表した大変重要な図面です。

金物位置図が作成されない場合は、この図面に金物の配置と種別が記入されます。


23,軸組図

柱・ 梁・小屋・耐力壁などの構造骨組み 及び金物の配置を立面的に表した構造図。


24,基礎詳細図

基礎の断面形状を表した構造詳細図。基礎の断面寸法・配筋のサイズ、ピッチなどを表した大変重要な図面です。

基礎詳細図を基礎伏図に併記する場合が多いです。


25,構造基準図

構造図で表せない構造部材の納まりや施工対応の注意点などを明記した大変重要な図面です。
特記仕様書が作成されない場合は、構造関係の 仕様を構造基準に明記されます。

住宅の強度を確保するための重要な、コンクリート強度・鉄筋の品質・開口補強の対応・ホールダウン金物・筋かい・
面材耐力壁などの取付け納まり図や金物の設置基準・釘の仕様とピッチなど、構造関係の施工基準が記載された大変重要な図面です。

おろそかにすると施工不良 や欠陥住宅につながる項目です。この図面内容を見れば技術力や施工能力が一目瞭然に解る重要な図面です。


26,金物位置図

構造材の接合及び補強に使われる構造金物の設置位置と金物の種類を表した重要な図面です。

金物位置図を省略し各床伏図に記入する場合も多いですが、煩雑になり間違い易いので金物位置図として単独で作成してもらう事をお勧めします。


27,金物リスト

構造材の接合や補強に使われる構造金物の形状や耐力を表した図面。金物リストを省略し構造基準図に明記される場合もあります。


28,【壁量計算書】

床面積及び外壁面積による必要壁量を算定した資料で、

偏心率、もしくはへ壁量充足率による四分割法から算定された建物の釣合いよい配置 がチェックされた重要な資料です。


29,【構造計算書】

住宅の安全性を構造計算にて設計された資料。

3階建ては構造計算は必須ですが、2階建ての場合は仕様規定 もしくは構造計算のどちらか選択できます。

仕様規定で対応の場合は構造計算書は作成されません。


30,外部給排水設備図

住宅外部の雨水・汚水・雑排水のルートを記載された図面。


31,設備位置図

床伏図詳細と実例

照明器具・スイッチ・コンセント・TVターミナルなどの電気設備や給水・給湯・ガスコックなどの位置を記入された図面。


32,照明器具リスト

請負契約内に含まれる照明器具の姿図・仕様が明記された図面。


33,電気配線図

電気設備の配線が記入された図面。一般的な木造住宅の場合は省略される場合があります。


34,給排水設備配管図

住宅内部の給排水の配管ルートが記入された図面。一般的な木造住宅の場合は省略される場合があります。


35,給排水設備配管図

住宅内部の給排水の配管ルートが記入された図面。一般的な木造住宅の場合は省略される場合があります。


36,住設機器図

システムキチンやユニットバスなどの住宅設備機器の仕様・形状・サイズが記載された図面。各機器のメーカーが図面を作成します。


37,外構図

門・ 塀・カーポートや植栽などの外部工事の内容が記載された図面。




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